甘いものでよろしく    スイーツとパンがあれば・・・ヽ(^。^)ノ -2ページ目

甘いものでよろしく    スイーツとパンがあれば・・・ヽ(^。^)ノ

ある日の昼下がり、3時のティータイム。「お茶のおともは何がいい?」とわたし。「甘いものでよろしく!」とみんな。わたしの甘いものの選択には、絶大な信頼があるのです。な~んて言ってみたいvanilleのほこほこブログです!

今日、お友達と郊外のサロン・ド・テへ行きました。
パリのル・コルドン・ブルーで、お菓子を勉強された方のお店です。

今日の目的は、豊富な種類のフレーバーティ。
CHA YUAN(チャユアン)というフランス、リヨンの紅茶メーカーのもので、
日本では唯一、このサロンだけで輸入しているそう。

数十種類ある中から、今日私が選んだのは、
「パン・デピス」という名のフレーバーティ。
スパイスとオレンジピール、そしてハチミツと、
パン・デピスそのものの香りがして、
ブレンドの技術の高さに、ただただ感動!!!


「パン・デピス」は、私がフランス地方菓子の中で、
興味をそそられるお菓子のひとつです。

スパイスのパンという意味のこのお菓子は、
フランス、ブルゴーニュ地方のディジョンの名産品。
ディジョンには、「ミュロ・エ・プティ・ジャン」という
パン・デピス専門店があり、ここのものが有名。
(以前、このブログでオススメした、大森由紀子さんの
『パリスイーツ』の中の地方菓子のコーナーに紹介されてます。)

私が以前働いていたフランス菓子店でも、パン・デピスや、
ノネット(パン・デピスを直径5センチくらいの丸い型で焼いたもの)
作っていました。
その頃は、”いろいろある焼き菓子の中のひとつ的”存在の
パン・デピスが、ある日を境に「特別なお菓子」となりました。


それは、6年程前のことになります。
以前、同じ厨房で働いていたお友達が、フランスから一時帰国
した時のこと。
ル・コルドン・ブルーで学んだ後、アルザスの有名店、
ティエリー・ミュロップで
研修中の彼女が、お土産に持って来てくれたのが「パン・デピス」でした。

それは、今までの「パン・デピス」のイメージを吹き飛ばされて
しまうほど、独特のものでした。
「パン・デピス」は、ライ麦粉を多く使うため、またバターを
使わないため、ばさばさとした食感のお菓子です。
でもミュロップさんのものは、あくまでもしっとり。
スパイスのブレンドも絶妙で、ハチミツの香りも際立っていました。

それはあとで知ったのですが、「ランゴ・デピス」という名で、
ティエリー・ミュロップの看板商品でした。
伊勢丹のサロン・ド.ショコラにも出展していたので、
もう召し上がった方も多いことと思います。

私は今、自宅で「パン・デピス」を研究中です。
あのティエリー・ミュロップの味を目標としながらも、
わたしのスタイルでの「パン・デピス」を完成させたいと
思っています。


「パン・デピスへの道」  つづく  予定…。

以前、パリ7区に、
プージョラン(Poujauran)という
ブーランジュリー(パン屋)がありました。
ピンクの外装と青いひさしが目印のなんとも可愛らしいお店。



オーガニック素材を使ったパン・ド・カンパーニュ(田舎
パン)やお母さんが作ってくれるような素朴な焼き菓子が
が美味しい、パリでも評判のお店でした。
パリを訪れた方にとっては、食べ歩きのポイントとなった
お店のひとつだったのではないでしょうか?

「料理王国」という専門誌に気になる記事を見つけたのは、
昨年の夏のこと。
「先日、店を手放したプージョランが・・・」

あんなに人気のブーランジュリーがまさか!
と思いつつ時は過ぎ、今年に入り決定的な写真を見つけて
しまいました。

女優の松嶋菜々子さんがパリを紹介する雑誌の中で、ウィ
ンドウを眺めている写真があり、それがまさしくプージョ
ランのお店でした。
あの可愛らしいピンクの外装はそのままで、お店の名前だ
けが、SECCO(セコ)と変わってました。

ものすごーい喪失感・・・。

いったい、プージョランはどこへ行ってしまったのでしょうか?
何を探してもプージョランの情報がありません。

どなたか、プージョランのその後を知っている方、
どうか情報を寄せて下さい。
お待ちしています!



今回は、私のIDにも使っている、vanille(ヴァニラ)について、おしゃべりしたいと思います。


ヴァニラの名称でよく見かけるのは、
「ブルボンヴァニラ」と「タヒチヴァニラ」の二つ。今日は、ここ数年、一流のパティシエの人気を集めている「タヒチヴァニラ」を取り上げてみたいと思います。



「タヒチヴァニラ」は南太平洋にあるフランス領タヒチ
(ゴーギャンの絵でも有名ですね!)で栽培される、
希少なヴァニラです。
カラメル味が強く、繊細、そしてアニスを思わせるスパ
イシーな魅惑的な香り。
1キロ、2万5000円もする、この高価なタヒチヴァ
ニラに人気が集中するのは、なぜでしょうか?

『頭がふらつくほど、危険で蠱惑的(こわくてき)な香り』
と、ピエール・エルメが彼の著書「Secret Gourmands」
(このブログでも紹介しています!)でコメントするほど、
「タヒチヴァニラ」の虜になっているようです。


私が「タヒチヴァニラ」の香りを知ったのは、
以前働いていたフランス菓子の厨房。
うちのシェフは本物志向で、一本600円程もする
「タヒチヴァニラ」を惜し気もなく使っていました。

『クレーム・ブリュレ』
『カヌレ』
『クレーム・パティシエール』

に、何本のヴァニラのさやをさいたことでしょう!
「タヒチヴァニラ」の香りが指にこびりついて、取れ
ないなんて、こんな幸せ者、どこにいるでしょうか?
しくしく…。

もう一つの私の密かな楽しみは、「タヒチヴァニラ」が
入っていた袋の使い終わったものを、私のものにすること。
その袋には、あの危険な甘い香りが、うれしいほどこびり
ついているのです。1キロ入りのヴァニラのさやがなくなる
日を、待ち望んだものでした。


あの日々が、懐かしい…(しみじみ)


ということで、今回は終わりです。
次回は、私の失った「タヒチヴァニラ」の心の穴をうめて
くれる香水を紹介したいと思います。



2月14日、今日はバレンタインデー。私の大好きなイベントです。

この時期だけは、私の街にも普段入手できないショコラがやってくるのです。(都心に住んでる方がうらやましい!)
今年は私の大好きなショコラティエ、ジャン=ポール・エヴァンが地元のデパートに出店しました。
現在日本に数店舗の支店があり、今やフランスのショコラと言えば「エヴァン」というほどの存在でしょう。


私が初めてパリに行った4年前にはまだ日本に出店しておらず、
エヴァンはパリの食べ歩きの第一目的でした。
ケーキの研修をしたリッツへの通学路にエヴァンのサントノレ店
があり、帰りにランチしたり、ボンボンショコラを何粒か買った
り懐かしい思い出があります。


今回、私のお気に入りは、『コーヒー』という名のタブレット。
それも日本語読みで「KOOHI」と書きます。
仏語の「CAFE」でも英語の「COFFEE」でもありません。
さすが日本びいきのエヴァン!


このタブレットはサロンドショコラの出展商品ということでも、
注目度が高い商品です。
ひとかけら口に含むと、砕いたコーヒー豆(たぶん、そうだと思う…)
が舌に心地よく広がり、深いやさしい味わい。
まるで、完成されたお菓子を食べているかのよう。


エヴァンのタブレットは、ほとんどすべて食べていますが、
この「コーヒー」のタブレットが、私の中では一番記憶に残る
一枚となりました。

ぜひ、みなさんも試してみてください!



ジャン=ポール・エヴァンのオフィシャルページは、こちらです。↓↓

http://www.jph-japon.co.jp/


ジャン=ポール・エヴァン1000フォリ(ミルフォリ)
ジャン=ポール・エヴァン1000フォリ(ミルフォリ)
玉村 豊男  PARIS私の移動祝祭日―魅せられて30年、青春の回想から



著者: 玉村 豊男
タイトル: PARIS私の移動祝祭日―魅せられて30年、青春の回想から

今回はお菓子には関係ないのですが、
私の大切な一冊
「玉村豊男 PARIS 私の移動祝祭日」
を紹介したいと思います。


■この本は、30年前の若き日に「移動祝祭日」に出会った
玉村さんの、パリのエッセイと画集が一緒になったものです。

題名の「移動祝祭日」、とても気になる言葉です。
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アーネスト・ヘミングウェイは、
”パリは移動祝祭日のようなものだ”
と書いている。
若き日の一時期を君がパリで過ごしたとすれば、
パリは街から街へと移動するお祭りのメリーゴーランドのように、
一生君についてまわるだろう、と。(本文より)
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私は6年前、フランス菓子店で働いていた頃、
シェフから、誕生日のプレゼントにこの本をいただきました。
この本を読みながら、まだ訪れたことのないパリに、
思いを馳せたものでした。


■この本の中で、私が何度も読み返す、フレーズがあります。

「角を曲がると、パリがある」

玉村さんは、住み慣れた街を歩いていて、
あの角を曲がったところにパリがあったらどんなにいいだろう、
と思うことがあるそうです。

私も、地元の街を歩いているときに、
ふと「あの角を曲がったところに、サンジェルマンの街並があればいい」
そんな風に思うことがあります。

ポワラーヌのりんごゴロゴロの「タルト・ポム」、
ピエール・エルメの「パン・デピス」
ラデュレの「マカロン」

・・・買いしめたいです。


■ちなみに、私は玉村さんの絵のファンでもあります。

玉村さんの経営する「ヴィラデスト」から、
通信販売で、ポストカードを買ったことがあります。
サンジェルマンの名店「ジェラール・ミュロ」や、
ルーブル美術館の「カフェ・マルリー」などのポストカードがお気に入りです。

通信販売で購入したポストカードや本には、
玉村さんが直筆でサインをして下さって、とても感激しました。
心遣いのある素敵な方ですよね。


玉村さんのホームページ「ヴィラデスト」は
コチラです。
http://www.villadest.com/