今日はちょっとばかり、甘いものから離れて、
「ダリとポワラーヌ」の交友関係について
のお話ししてみようと思います。
前回のポワラーヌの記事を書いていたら、私の尊敬する
サルバドール・ダリについても触れたくなってしまいました。
ダリはスペインが生んだ20世紀を代表する天才芸術家。
美術の教科書の”柔らかい時計”を思い出される方も多いと思います。
ある日のインタビューで、大のパン好きのダリが、フランスで
一番好きな人として名前をあげたのが「リオネル・ポワラーヌ」でした。
その直後、大勢のマスコミが店に押し寄せ、ファミリー店にすぎなかった
「ポワラーヌ」は、一気に世の中に広まったのだそうです。
(つまり「ポワラーヌ」は、ダリのおかげで、世界的に有名になったんですね。しかも広告費無料で)
その後、ダリとポワラーヌさんは、一緒にパンのオブジェを製作したそうです。例えば『パンで作られた鳥かご』。
パンの鳥かごに本物の鳥を入れたら、その鳥はパンを食べてしまうから、
「もはや鳥にとって、鳥かごは牢獄ではない。」という詩的で哲学的な思想が
表現されている、という訳です。
今でもパン売り場の奥の部屋には、パンで出来たシャンデリアが
下がっているそうです。
もちろんこれも、ダリに依頼されて作ったもの。
是非、拝見したいものですね。
次回パリを訪れた時、ダメモトでお願いしてみようかな。
余談になりますが、ダリ好きのみなさんへオススメの美術館があります。
福島県の裏磐梯、五色沼入り口の『諸橋近代美術館』です。
私は毎年一度は、高速を飛ばして、この美術館を訪れます。
1999年、開館したばかりのこの美術館は、別名『ダリ美術館』と呼ばれています。ダリの彫刻、絵画、版画などの作品、350点を展示しており、
日本国内はもとより、世界においても類を見ないコレクション数です。
高速代をかけても、一度は訪れるべき、素晴らしい美術館です。
冬期はお休みになり、4月20日~が開館期間となります。
詳しくは、コチラへ。
http://dali.jp/
参考文献;宇田川 悟
フランス 美味の職人たち